J2札幌は水戸に1-0で勝ちホーム11連勝となった。前半5分にMFヘイス(27)が本拠2戦連発となる先制点を決め、勝ち点3につなげた。昨季からホーム23戦負けなしで、09年仙台のJ2記録に並んだ。23勝8分け4敗の勝ち点77で首位をキープ。残り7戦で3位C大阪と勝ち点11差となり、16日愛媛、22日東京V戦に連勝すれば、最短30日熊本戦でのJ1自動昇格決定が現実味を帯びてきた。

 助っ人の柔軟な対応力が、決勝弾につながった。前半5分、MF宮沢の左クロスをヘイスが右足でトラップ。バウンドさせ、ふわりと浮いたボールに体を開くと、右足ボレーでたたきつけた。「トラップミス。本当は右足で止めて左足ですぐに打つイメージだった。結果的に得意の右足の方に落ちて良かったよ」。一瞬の判断でミスを補い、厚別リーグ通算400戦目のメモリアルを飾った。

 9月26日町田戦(札幌ドーム)に続きホーム2戦連発。来日7点目がクラブの厚別公式戦通算350号になった。プライベートから仲が良い同じブラジル人のMFジュリーニョ、マセードが負傷離脱中。「2人を元気づけたいと戦っていた。ゴールという形で勝利に貢献できたのはうれしい」と笑顔で振り返った。

 昇格を見据え、既にクラブは来季のブラジル人構想に着手。貴重な決勝点を挙げたヘイス始め、10得点のジュリーニョ、右サイドの職人マセードの3選手について幹部は「来季も必要な戦力と考えている」と方針を固めた。他クラブのオファーがきても、3人とも、2年目は札幌が優先的に契約できる条件を付けており、17年の残留が確実となった。近日中に正式な延長オファーを出す。

 残り7戦で3位C大阪との勝ち点11差を維持。C大阪の勝敗次第で、早ければ10月中の自動昇格決定も見えてきた。さらにオフ明け12日からは離脱中のMFマセード、深井も復帰する予定。四方田監督は「残り7試合、ぎりぎりの試合が続くが、気持ちで乗り切る試合をしていきたい」と前を向いた。勝ってさらに戦力を増し、力強くゴールを目指す。【永野高輔】

 ◆J2リーグ連続ホーム不敗記録 札幌は昨年9月17日群馬戦(0△0=札幌ド)からホーム負けなしで、仙台の09年4月18日栃木戦(1○0=宮城ス)から12月5日愛媛戦(1△1=ユアスタ)の23戦不敗に並んだ。22日東京V戦(札幌ド)を引き分け以上でリーグ記録更新。