浦和が磐田に1-0で勝ち、最終節を待たずして第2ステージ(S)優勝を決めた。

 第2Sの浦和は、サイド攻撃が威力を発揮した。クロスからの得点は第1Sの6点→12点と倍増。磐田戦の後半27分、駒井のクロスを武藤が合わせたゴールは象徴的だ。クロスからの得点というパターンが確立され、総得点も26点→34点に増加した。

 3位に終わった第1Sは、クロスを上げる前段階の崩しが甘く、相手に寸前で防がれることが多かった。ボールは相手に当たってことごとくゴールラインを割った。結果、獲得CK数はリーグ最多の131本。1試合平均で7・7本に達した。5月14日の新潟戦では10本のCKを獲得しながら0-0で引き分けるなど、攻めあぐねて勝ちきれない試合も目立った。

 それが第2Sに入ると、CK獲得数はリーグ12位タイの73本、1試合平均で4・6本と大幅に減少した。「CK止まり」で終わることの多かったサイド攻撃が機能性を高めた。フリーで上げたクロスは相手に防がれることなくゴール前に入っていったのだ。CKの減少は一見、負のデータに見えるが、今季はCK5本未満の試合で9戦全勝。その9戦すべてが第2Sの試合だった。【石川秀和】