来季J1のJ2清水が26日、静岡市清水区のエスパルスドリームプラザで「J1復帰報告会」を行った。在籍する32選手と小林伸二監督(56)、コーチングスタッフが出席。清水を含めて歴代最多4クラブをJ1昇格に導いた指揮官は、来季に向け、集まったサポーター約4000人に「もうJ2に落とさない」旨の所信表明を行った。

 選手、スタッフが集まった約4000人のサポーターと喜びを分かち合った。一部サポーターは午前8時前から徐々に列をつくり、開始11時30分には会場がオレンジ一色。盛大な拍手で迎えられた選手とコーチングスタッフは終始笑顔で登場し、小林監督は感謝の思いを口にした。「本当に熱い応援ありがとうございました。みなさんのおかげで堂々と良い報告ができます」。この日一番の拍手を受けると、来季に向けた誓いを口にした。

 「必ずJ1で活躍し、サポーターのみなさんが喜んでもらえるようなチームを作ります」

 今季は、破壊力抜群の攻撃力を武器にリーグトップの85得点でJ1復帰を達成。過去、大分、山形、徳島では守備的なチームでJ1昇格に導いたが、山形、徳島ではJ2降格も経験した。そのことから、「小林さんのサッカーは、J2では通用してもJ1では難しい」とやゆされることもある。だが、自身は「今までとは違う。清水は若い選手も多いし、もっと強くなります」と、J1で戦える手応えを感じている。

 今季監督就任時の公約通りに、「1年でのJ1復帰」を成し遂げた指揮官や選手に、サポーターも大いに期待している。清水区在住の岩崎昭士さん(59)は「今年の活躍なら大丈夫。オリジナル10の意地を見せて上位を目指してほしい」。駿河区在住の木内亜季さん(29)も「今年見せた爆発的な得点力を来年も期待しています。団結清水で優勝してほしいです」とエールを送った。

 主将のFW大前元紀(26)は「来年は簡単なシーズンではないですが、J1をしっかり楽しみながら、頑張って戦っていきましょう」とあいさつ。最後はホーム勝利時に歌う「王者の旗」を合唱し、お祝いムードに花を添えた。【神谷亮磨】