川崎FのMF中村憲剛(36)が30日、悲願の初タイトルへ静かに闘志を燃やした。

 来年1月1日に大阪・市立吹田スタジアムで行われる天皇杯決勝戦鹿島戦。プロ14年目にして初めてつかんだ決勝舞台を前に「たどり着いて満足している者は誰ひとりいない。全てを出すだけ」と話した。

 30日は軽めのトレーニングで切り上げ、大阪へと出発した。「どのチームも初めての(優勝の)時がある。今度の元旦にうちがそうなればいいなと。今年は強い気持ちで走ってきたからこそ思いは強い。もう勝つことしか考えてない」。

 無冠の歴史に終止符を打ち、タイトルを持ち帰る。チャンピオンシップでリーグ優勝を阻止された鹿島との再戦になるが、中村は「どれだけ平常心でやれるか。勝ってない経験はいらない。負けたら何も残らない」と決意を語った。