秋田商は04年度大会以来の白星を逃し、秋田県勢としても12年連続の初戦敗退を喫した。

 試合序盤、会場を沸かせたのは秋田商だった。DF出口陽介(2年)がロングスローを披露。右サイドからMF伊藤岳歩(3年)がゴール前へ絶妙なクロスを上げた。流れをつかんだかに見えたが、その後、兵庫大会5戦22得点の滝川二の猛攻を止めることができず、2点を失って前半を終えた。

 後半、滝川二に7本のシュートを浴びたが、堅い守備で決定的場面を防いだ。得点を挙げることはできなかったが、伝統の「赤い壁」と言われる守備を全国の舞台で披露した。

 秋田県勢の名誉挽回がかかった試合で、勝利を挙げることはできなかった。主将のDF駒野谷海人(3年)は「伝統ある高校だと思う。(県勢)12年連続初戦敗退というのは気にしないで、頑張って欲しい」と、後輩にエールを送った。