2回戦で岩手県勢9大会ぶりの勝利を挙げた遠野が、3回戦で姿を消してベスト8入りを逃した。

 前半シュートなしに終わった遠野は、後半になって足が止まった前橋育英(群馬)を攻め立てた。後半6分、同30分にFW阿部亮太(2年)がGKと1対1になる決定機をつくったが、ゴールは割れなかった。長谷川仁監督(51)は「意地は見せたかな。ただちょっと1点が遠かった」と淡々と話した。

 初戦突破の目標は達成した。だが全国上位に進出するためには、決定力という課題を突きつけられた。主将のMF千田夏寅(かい、3年)は「勝負どころで決め切れるか、決め切れないかが出た」と悔しがり、阿部も「1点の重みは大きかった」と受け止めた。【久野朗】