今季Jリーグの開幕カードが12日、発表され、札幌は2月25日、敵地で昨季リーグ12位の仙台と対戦することになった。この日、札幌市内で行われた新加入選手発表には、仙台から移籍したFW金園英学(28)、MFキム・ミンテ(23)ら9選手が出席。昨季、両足首の故障に泣いた金園は「ブーイングがあっても、それがサッカー。開幕戦で結果を残したい」と、古巣相手の活躍を誓った。

 総勢9人がズラリ並んだひな壇で、FW金園は決意をにじませた。「もう28歳。サッカー人生のすべてを懸けて、やっていきたい」。昨年6月に両足首の手術を受け、昨季の出場は7試合止まり。キャンプ明けから痛みだし、ほぼ1年を通して故障に苦しんだ。リハビリ先でMF稲本と一緒になったのも、今となっては何かの縁だ。「1分でも多く試合に出場することが目標」と意気込んだ。

 リオデジャネイロ五輪韓国代表MFキムとともに、仙台からやって来た。午前中に練習参加し、吹雪の中でランニング。金園は「仙台で経験しているから大丈夫と軽い気持ちで来たら、けっこうきつかった」と苦笑いし、キムも「慣れていると思っていたのに寒すぎる」と、さっそく本場雪国の洗礼を浴びた。

 2人には、目先の目標がはっきりと見えている。この日、開幕戦で古巣との対決が発表されたからだ。「ボランチだけど攻撃が好きなので、どんどん前へ行って点を取る自信がある」とアピールしたキムは「開幕戦は絶対にスタメンで出たい」と、スタートダッシュの主役を狙う。

 四方田修平監督(43)は「北国同士、カラーが似ているチームとぶつかるのは非常に楽しみ」。金園は「みんなが思っているより仙台は良いチーム。強敵だと思う」と警告も忘れず「ブーイングがあっても、それがサッカー。しっかり結果を残したい」と“けんか上等”で敵地に乗り込む。【中島宙恵】