J3福島は16日、福島市の十六沼公園で始動した。今季からチームを率いる田坂和昭監督(45)の新体制下で、現時点の登録確定19選手(外国人FW1人除く)が参加。グラウンドが積雪で使用できない中、昨夏完成した人工芝の屋根付き運動場で午前10時から約2時間、サーキット練習やボール回しで汗を流した。

 選手との間に一線を引くことも必要とした上で、田坂監督は「監督と言われるのは好きじゃない。選手と同じ目線や気持ちで戦いたい。スタッフには(現役時の愛称)『ター坊』と呼んでいいよと言っているが、まだ誰も呼んでいない」とフランクに所信表明した。ランニングメニューも選手と一緒にこなした。「体を動かすだけでなく、選手よりも汗をかかなければならない」と意欲的だ。

 攻守のテーマは「密集」。ボールを動かしながら集団で攻めて守る。状況に応じた個々のポジショニングが重要だ。新主将は29日からのキャンプで決まる。昨季主将のMF石堂和人(34)は「1位を目指したい」と意欲。FW茂木弘人(32)も「横一線のスタート。去年の悔しさを晴らしたい」と昨季14位の雪辱を誓った。【佐々木雄高】