今年の高校サッカー選手権を優勝した青森山田の新チームが惜敗し、優勝を逃した。開始直後の前半4分にカウンターから失点。そのまま得点を奪えずに敗れた。後半に3つの交代枠を使い、攻勢に転じようとするも意思疎通がうまくいかず。1対1や球際の競り合いでも負ける場面が目立った。

 全国制覇を成し遂げた3年生が抜けて、メンバーは大幅に入れ替え。スタメンに残るのは主将に就任したDF小山内慎一郎(2年)とMF郷家友太(2年)のみと経験の少なさが影響した。

 小山内主将は「失点しないという青森山田のコンセプトができていない。(選手権に)優勝して青森に帰ってから、雪でグラウンドが埋まってボールを使ったトレーニングができなかった。フィジカルトレーニングしかしていなかったので、ボールが足につかないというのはあった。でも毎年先輩たちは乗り越えてきた。先輩のタイトルや青森山田の看板にすがって、何も出来ない現状がある」と危機感をあらわにし、チームとしての気の緩みなどが敗因につながったと振り返った。

 ロングスローで選手権の優勝に貢献した郷家も「王者として見られるプレッシャーがある。チームとして負けた。(危機感に)気づくのが遅いんですけど、気づけて良かった」と敗戦をムダにしないと話した。