なでしこリーグ、マイナビ仙台から新潟に電撃移籍した、なでしこジャパンMF川村優理(27)の移籍理由は、故郷・新潟への強い思いだった。

 1月31日、マイナビ仙台の山路嘉人女子強化部長(46)が仙台市のチーム練習場で経緯を説明した。「大黒柱なので慰留はしました。話をする中で、もともと新潟の育成組織で育っていた。20代後半。短いサッカー人生を考えると、最後は新潟でということで、その意見を尊重しました」。

 川村は新潟市出身で、中学時代の02年から12年まで新潟に在籍。13年に千葉に移籍し、仙台に加入した14年になでしこジャパンに定着。ミドルシュートやセットプレーで得点を稼ぎ、15、16年のリーグ戦では仙台の得点王。ボランチとしても闘志をむき出しにしたスライディングタックルで攻撃の芽を摘むなど、高い守備力を誇った。

 山路強化部長は「本人も仙台でやるのか悩んでいた」と明かし、川村は1月中旬から新潟移籍に心が大きく傾いたという。同29日に移籍が発表された。

 仙台とは16年にプロ契約を結んでいたが、交渉では金銭面の決裂はなかったという。