2、3本目は相手の堅守に手こずり、ゴールを奪えない。だが、1点ずつを失い、1-5で迎えた4本目に、札幌の攻撃陣が意地をみせた。

 まずは3分。「地元で結果を出せて良かった」という沖縄出身の上原が、ミドルレンジから左足を振り抜き1点返した。直後に、U-18から昇格した菅が続いた。中盤でボールを受けると、ドリブルで持ち込み、左足で3点目。そして、4点目は右ひざ痛で別メニュー調整だったヘイスだ。29分、ドリブルでペナルティーエリアに進入するプレーで相手ファウルを誘い、得たPKを冷静に決めた。今季初実戦は出場10分程度だったが「個人的に良かった。意義ある時間となった」と笑顔だった。

 昨季19得点のFW都倉は1本目に出場、得点はなかったが、ジュリーニョ、内村、ヘイスが持ち味を出し、FW起用が増えそうな上原と期待の菅が結果を残した。「やっぱり浦和はかなり力あるなと実感できた」という四方田修平監督(43)だが、手応えはあった様子。沖縄合宿最後の実戦を「次回に生かせることが多く、チャンスもつくれて感覚をつかめた。公式戦で勝つための戦いにつなげていきたい」と前向きに総括した。【山崎賢人】