アルビレックス新潟は今日25日、アウェーのサンフレッチェ広島戦(エディオンスタジアム広島)で今季の開幕戦を迎える。MF加藤大(25)はプロ8年目で初の開幕スタメンが濃厚。キャンプ中から好調をキープし、万全の状態で本番を迎えることになった。個人の目標でもある全試合出場のスタートを、勝利で飾るために尽力する。

 MF加藤の心にあるのは、うれしさよりも責任感だ。「広島戦は、出られないチームメートの気持ちも背負って戦う」。気を引き締めて、開幕のピッチでキックオフの笛を待つ。

 新潟の広島戦成績は、12年5月3日(第9節)にアウェーで1-0で勝って以来、白星がない。チームは24日、練習を冒頭のみ公開し、セットプレーなどは非公開にして調整。CK、FKでキッカーを任される加藤は「感触は良かった」と好調を確認した。チームはその後、新潟空港から午後1時半過ぎの飛行機で、広島に向かった。

 予想されるポジションの右サイドハーフは、昨季からこなしている。台湾、高知キャンプの練習試合でもほぼ固定されてきた。「動きには慣れた。パスだけでなく、自分もゴールを狙っていく」と積極性を出していく。三浦文丈監督(46)も「練習中、ボールを奪うときなど、引き締まった表情になる。気持ちが出ている」と加藤の充実度を感じている。

 昨季は開幕前に左足首を負傷し、開幕スタメンを逃した。今季は体調に気を使ってきた。年明けから黒酢を毎日250ミリリットル飲んでいる。ここまで大きなケガや体調不良はない。普段も昼寝をして体を休めるように努めてきた。プロ8年目でつかんだ晴れの舞台。調整に抜かりはない。

 昨季は自身のJ1最多になる28試合に出場した。今季は全試合出場を目指しており、「最初の試合は内容より結果。勝ち点3を新潟に持って帰る」。白星スタートから、定位置獲得の始まりにする。【斎藤慎一郎】

 ◆加藤大(かとう・まさる)1991年(平3)5月7日生まれ、福岡県出身。南平高では三菱養和SCに所属。10年に新潟に入団して同年、U-19日本代表に選出されてU-19アジア選手権に出場した。12、13年にJ2愛媛に期限付き移籍し、14年に新潟復帰。ポジションはMF。175センチ、70キロ。背番号13。