セレッソ大阪の日本代表MF清武弘嗣(27)が13日、公式ブログを更新し、翌14日に地震発生から1年を迎える熊本への思いをつづった。

 大分県出身で「九州に想う事…」と題し、地元への思いを強調。「僕は九州に生まれ、九州に幼少期を過ごし、九州に育ててもらいました。自分の故郷を思い起こすと、大分で生まれ、九州のいろいろなところに行きました。僕は本当に九州が大好きですし、今、サッカー選手でいられるのは九州で育ててもらったからだと本当に思っています」と書き出した。

 昨年4月14日、その九州を襲った熊本地震。当時の清武はドイツ1部(現2部)ハノーバーに在籍していた。練習前に大地震を知り、すぐロアッソ熊本に在籍していた弟のFW功暉(26、現ジェフユナイテッド千葉)に連絡した。偶然にも電話はつながったが、その声は震えていた。「震災が起きてから、自分の家族が心配で寝られない日が続きました。今でもあの時の心境は覚えています。熊本には自分の弟でもある功暉が住んでおり、震災後すぐに連絡をとり、弟が状況を細かに教えてくれました。余震も続きドイツにいながら心配をする事しかできませんでした」と振り返った。

 昨年5月23日には、ロアッソ熊本が熊本市内で実施した「復興支援プロジェクト」にサプライズゲストとして参加した。ほかの欧州組とともに児童と交流。「その時は海外組の選手13人が熊本に来てくれました。本当にうれしかったです。シーズン中に長谷部(誠)さんと(川島)永嗣さんと話をして、みんなが熊本の子供たちに会いにきてくれたこと。まだまだ自分は何が出来るか考えなくてはいけません」と、あらためて復興への覚悟を確認した。

 支援は今後も続く。「震災でいろいろな思いをした人がいると思います。自分は何ができるか? 何をするべきか? 本当にもっともっと考えなくてはいけない。こうやって2カ月前に日本でプレーすることになり、日本にいるので、もっとできることがあるはずだと感じています。今、けがもありプレーができていません。まずは自分のけがを治し、サッカー選手としてよいプレーをすること。子供たち、そして皆さんに応援してもらえる選手になること。もうひとつ。継続して九州、熊本のために活動をしていくこと。考えていきたいと思います」。早ければ今オフにも支援活動することを誓い「九州人として、頑張ります」と締めくくった。その前に、日本代表としてW杯ロシア大会への切符をつかみ、セレッソ大阪も悲願の優勝へ導くことが目標。九州を思ってプレーを続けていく。