第97回天皇杯全日本サッカー選手権の開幕前会見が17日、都内のJFAハウスで行われ、前回王者の鹿島アントラーズDF植田直通(22)、石井正忠監督(50)らが出席した。

 日本協会の田嶋幸三会長(59)に天皇杯を返還した植田は「タイトルをとったかもしれないが、常にチャレンジャー精神で臨みたい。初戦から気が抜けない。連覇できるよう、チーム全体で協力して戦いたい」。来年1月1日に埼玉スタジアム2002で初開催される決勝舞台に立つ決意を表明した。

 今大会は4月22日、23日の1回戦で開幕する。鹿島などJ1、J2勢の登場は6月21日の2回戦から。新たに2回戦から10月25日の準々決勝までは水曜日のナイター開催。リーグ戦との並行で日程も過密になるが、石井監督は「強いチームは過密日程で戦うことが普通にならないといけない。ガンバ大阪さんが大会2連覇を2回していますし、うちも2連覇を目指したい」と話した。田嶋会長も平日開催に関して「代表選手が(試合に)出られる日程にした。売り上げなどの予算ではなく、ベストなチームで臨むことを最優先。スリリングでレベルの高い試合になることを信じています」と期待した。

 今大会はJリーグ勢を含めて、2021チームが参加。すでに今月9日に都道府県代表が出そろい、組み合わせも決定。鹿島アントラーズは2回戦でアルテリーヴォ和歌山(和歌山代表)-FCマルヤス岡崎(愛知代表)の勝者と対戦。前回準優勝の川崎フロンターレは、2回戦で栃木ウーヴァFC(栃木代表)-FCパラフレンチ米沢(山形代表)の勝者と対戦する。初出場は、いわきFC(福島代表)と、元日本代表FW中山雅史(49)やMF伊東輝悦(42)らが所属するアスルクラロ沼津(静岡代表)の2チームだ。【鎌田直秀】