鹿島アントラーズと浦和レッズの一戦で、後半途中に両チーム間の衝突が起きた。

 試合後、鹿島MF小笠原満男は、浦和DF森脇良太が鹿島MFレオ・シルバに対して侮辱的な発言をしたと主張した。森脇は、事実と異なっていると主張した。

 事が起きたのは鹿島が1点リードした後半35分ごろ。浦和陣内深くのライン際でボールキープした鹿島MF土居と浦和MF興梠が競り合い、土居の反則がとられた。興梠が土居をどかそうと胸を小突き、一気に両チームの選手が集まって入り乱れる一触即発の事態になった。そこに止めに入った森脇と小笠原が、激しくやり合う場面があった。小笠原は試合後、森脇がレオ・シルバに対し、侮辱的な発言があった主張し「言葉の暴力。どうしても許せなくて」と憤った。

 小笠原に対し、森脇は取材に応じて「ショックを受けた」とした。「彼がなにをもって事を大きな発言に変えたのか本意がわからないけど、事が大きくなっていることにはショックを受けている。僕もかっかしていたので、発言は子どもみたいなけんかだなと思って反省しています。小笠原選手とのやりとり。そういうところで彼がなにを勘違いしたのかは分かりません」。いざこざの中で自分の顔につばがかかったため、小笠原に向かって声をかけたもので、レオ・シルバへのものではないと説明。両者で意見が食い違った。

 レオ・シルバは「いろんなことを経験してきたからかもしれないが、試合中の興奮の中であったことだと、僕のためにも受け止めている。ただ放置していたら、大きなことに発展する。言葉の暴力の存在は撲滅しなくてはならない。あってはいけないことです」と冷静に話した。

 今回の件は鹿島側からマッチコミッショナーに報告された。24時間以内にマッチコミッショナーがJリーグに提出する報告書に記載があった際、主管のJリーグが聞き取り調査などを行う可能性もありそうだ。