「自分の特長を生かせた。サイドへ簡単に出すんじゃなくて、自分で前へ突破する。今日は(本来のFWと)位置が違ったので、アシストや試合の作りの部分を求められていた」

 U-20代表時と同じ2列目で試合を組み立て、惜しくも公式戦4試合連続ゴールは逃した。「(連続得点を)狙ってた。(それより)チームが勝てなかったのが残念」。視察した日本代表ハリルホジッチ監督から「能力が高い選手。ボールを持ったら(危険な)プレーできる」と褒められた。U-20W杯後はA代表入りという目標も夢ではない。

 小学生の頃は筆箱や鉛筆まで全てをガンバグッズでそろえていた生粋のG大阪ファン。この日の同点弾は堂安、倉田、井手口と下部組織出身の3人で崩した。堂安は「(倉田)秋君と(井手口)陽介君も見てくれていた。ガンバらしいパスワークが出せた」。こどもの日に3万1948人を数えた本拠吹田Sで、子どもたちに夢も与えた。

 連勝は2で止まり、勝てば2年4カ月ぶりだった首位もお預け。だが、長谷川監督は「(選手交代によって)いいテンポで好機を作れた」と前向きだ。次は堂安にとってU-20W杯前最後の公式戦となる9日のACL敵地済州戦。18歳は最後まで進化を止めるつもりはない。【小杉舞】