浦和レッズDF森脇良太(31)が9日、4日のリーグ第10節のホーム鹿島アントラーズ戦で、鹿島の選手に「くさい」と侮辱的な発言をしたとして、J1の2試合(14日の第11節のアルビレックス新潟戦、20日の第12節の清水エスパルス戦)で出場停止処分となったことを受け、さいたま市内で会見を開いた。

 黒いスーツ姿で会見に臨み、「(発言は)不適切だと思っている。多くの方に迷惑をかけたことを心から謝罪しなければいけない。試合の中で熱くなってしまって、(鹿島の)小笠原選手とレオシルバ選手に不快な思いをさせてしまったことに対して深く反省している。このようなことがないように、襟を正して言動をとらないといけない。アントラーズの皆さまや支えてくださっている皆さまにご迷惑をおかけしたことを深くおわびしなければならない。すみませんでした」と頭を下げた。

 森脇はこれまでも、試合中に熱くなりすぎるのを周囲から指摘されてきたことを明かし、「それがなかなかできなかったのは僕の未熟さ。僕だけが責められるのであればいいが、多くの方に迷惑をかけ、悲しませてしまった。同じことはしないと心に誓った」と神妙な面持ちで話した。

 一方でJリーグの裁定では、森脇の不適切な発言は「差別」とは認められなかった。鹿島MF小笠原はMFレオシルバへの差別だと主張し、森脇は小笠原とのやりとりの中での発言だとして食い違いが起きていた。森脇は「謝罪の気持ちが強い」と話す中で、「差別的な発言、言動はなかったことを伝えたい。世間では『差別の森脇』と理解されていると思う。難しいとは思うが、(差別発言は)なかったと理解してくれればと思っている。まったくもってうそはない」とした。

 森脇と小笠原の主張の真相は不明なままとなった。森脇は一方的に差別と主張されたままとなったことに関しては「小笠原選手がなんと言っているのかは把握していないが、そこまで考える余裕はないです」と、不適切だった発言に対する謝罪の気持ちを訴えた。