大宮アルディージャの新指揮官に就任した伊藤彰監督(44)が29日、さいたま市内で会見を行った。

 この日の練習から指揮を執り、ミーティングでは、運動量とハードワークを選手たちに求めた。リーグ戦の残り試合の目標を「8勝8敗5分け」と掲げ「まずは勝ち点36。残留を目指して頑張りたい」と話した。

 伊藤監督は、大宮のジュニアユース、ユース監督時代は「4-1-4-1」の攻撃的なサッカーで全国で優勝争いを繰り広げてきた。渋谷洋樹前監督(50)は「4-4-2」のフォーメーションを軸にしてきたが、この日の31日のルヴァン杯・ジュビロ磐田戦に向けての練習ではさっそく「4-1-4-1」の布陣で臨んだ。伊藤監督は「今の成績は得点が取れず、失点が多い。今のベースを元に、より攻撃的なサッカーをやりたい」と意欲を見せた。

 ユース監督時代はFW黒川、DF高山、MF山田らを指導してきた。「若手がもっと上を脅かすような存在になってほしい」とし、今後の選手起用に「すべてがフラット。現戦力の中でベストの11人を選ぶ」と競争を促した。

 ヘッドコーチに海本慶治氏(44)、コーチには奥野誠一郎氏(42)が就任する。伊藤監督は、選手時代は攻撃的ポジションで、2人のコーチはセンターバック出身。伊藤監督は「コーチの2人は守備のスペシャリスト。攻撃だけでは勝ちきれない。攻守を頭の中で組み合わせてしっかり守備を構築する」と話した。