柏レイソルのホームに乗り込んだ東京がオウンゴールで挙げた1点を守りきって勝利をおさめた。

 後半16分に右サイドでMF東慶悟(27)がクロスボールをあげると、これにFW富樫敬真(24)が走り込み、競り合ったDFパクジョンスの足に当たってゴールに吸い込まれた。

 また、このプレーで富樫の左膝が、飛び出してセーブしようとしたGK中村航輔(23)の後頭部に直撃。中村はそのまま動けなくなり、担架でピッチ外に運ばれてそのまま19分にGK桐畑和繁(31)と交代した。中村は試合中に柏市内の病院に救急搬送され、加藤監督は試合後に「脳振とうを起こしたようです」と明かした。

 DFパクジョンスは「思ったより速いクロスが入ってきて、クリアしようと必死に走ったが、流れてきたボールが足に当たって入ってしまった」と悔やんだ。中村については「うしろにいたので当たった瞬間は見えなかったが、(中村は)意識はあった。無事を祈るばかり。早く戻ってきてほしい」と心配していた。

 中村はワールドカップ(W杯)ロシア大会メンバーで、ロシアから帰国後、初の公式戦出場だった。W杯による中断期間前、最後の試合となった5月20日のアウェー名古屋戦でも接触プレーで負傷し、愛知県内の病院に救急搬送されて脳振とうと頸椎(けいつい)捻挫と診断されていた。チーム最年少として臨んだW杯ロシア大会では全4試合で出番はなく、4年後の正GK定着へのスタートとなる試合で、リーグ戦2試合連続の負傷退場という不運に見舞われる形になった。