浦和レッズの大槻毅新監督(46)が31日、新たな髪形で練習場に現れた。

埼玉・大原サッカー場で3日連続の完全非公開練習を行った後、報道陣にオープン。クラブハウスに引き揚げてくる選手・スタッフにカメラが向けられると、レンズの先に、ツーブロックに刈り上げられた「大槻組長」の姿があった。サラサラヘアの両耳上に、きれいにバリカンを入れていた。

29日の就任会見では、愛称の代名詞とも言える「アウトレイジ」的オールバックについて「今やっても、あいつら(選手)に鼻で笑われるだけ」と封印を宣言していたが、6月1日の初陣アウェー川崎フロンターレ戦(等々力)で新たな戦術を見せる前に、示したスタイルがツーブロック。取材対応なしの日だったため「お疲れさまでした」としか言葉は発さなかったが、険しい表情には責任感と気合がみなぎっていた。

気分転換なのか狙いがあるのか、新ヘアにした意味は試合後まで分からない。オズワルド・オリベイラ監督(68)からの交代で責任を感じ、心機一転とばかりに燃えている選手たちと同様、少しでも良い変化をチームに加えようとする意思表示なのかもしれない。

ただし、刈り上げた先の仕上げは当日の会場入りまでベールに包まれる。2019年の春夏のトレンドは「王道ツーブロック」×「大人のオールバック」。時流に即した新「組長」スタイルが披露される可能性もある。

いずれにしても、リーグ戦4連敗からの脱却を目指す川崎F戦に、新たな戦闘モデルで。就任後、イレブンへの所信表明で危機感を再認識させるとともに「正しい振る舞いで試合に向かわせたい。本当に力を持っている選手たちが、その力を再度ゲームでしっかり表現するんだ、という意志を持たせるところはやっていく。自信を持ってやってもらいたい」と鼓舞した新監督。メンバー変更も示唆されている中、その節ごとに戦える選手をそろえてJ1リーグ2連覇中の王者にぶつかっていく。【木下淳】