J2アビスパ福岡の新体制発表が9日、福岡市内で行われ、長谷部茂利新監督(48)と新加入の13選手が抱負を語った。

昨年まで水戸を2季率いた長谷部監督は「形は27勝とか24勝9分けとかいくつかあるが、勝ち点81を目指す」と、クラブが目指すJ1自動昇格へ気合を込めた。この日、午前9時からのチーム始動で選手にも伝えた目標を、あえて報道陣に公言し気を引き締め直した。

目指すチームスタイルは「攻撃では積極的にゴールへ、前へ、の推進力を持ち攻めたい。守備では、高い位置で速くボールを奪うことを志向したい」と言い、攻守でアグレッシブさを求めていく。その上で、選手選考基準については「試合に勝てるかどうか」とし、“勝ちと感動にこだわる”というクラブ理念を起用ポイントに掲げる。

この日クラブは、スペイン2部ヌマンシアから192センチの長身DFカルロス・グティエレス(28)の獲得を発表。長谷部監督が「すごい選手で、日本でやっていることが信じられない」と評す元スウェーデン代表DFエミル・サロモンソン(30)が広島から新加入するなど戦力も整えた。

28日から2月8日までの宮崎キャンプまでは、福岡でフィジカル中心に鍛えられ、キャンプで「ゲーム体力や構成力を高めていきたい」と指揮官。昨季水戸を一時首位に立つなど成長させ7位に導いた新監督の下、昨季16位からの巻き返しを期す“新生アビスパ”の戦いが、いよいよ始まった。【菊川光一】