「アジアの子どもたちにサッカーボールを届けるプロジェクト」の写真展が28日、東京・文京区の日本サッカーミュージアムで始まった。初日のテープカットでは日本協会の小倉純二会長(71)があいさつ。この日トークショーをした元日本代表MF北沢豪氏(41)のカンボジアでサッカー教室をした際のエピソードを披露した。

 「このプロジェクトの第1回が行われた5年前、北沢さんの教室に年齢が少し上の子がボロボロのボールを持って現れたんです。実は、その2年前に同じカンボジアで北沢さんがサッカー教室をした時の子で、バスを何本も乗り継いで2時間かけて来たというんです。すぐに教え子だと分かった北沢さんは、新しいボールを渡して仲間に加えた。感動で涙が出ました。我々はそれまでキーちゃんなんて呼んでたけど、それからは北沢先生です(笑)」。

 日本協会としてこのプロジェクトを推し進め、5年間で30カ国に1万3000個のボールを贈ったという。写真展は来月29日まで開催される。