サポーターが差別的な横断幕を掲げた問題でサッカーのJリーグから無観客試合の厳罰を科された浦和は処分決定から一夜明けた14日、さいたま市内で練習し、横断幕の写真を短文投稿サイトのツイッターに載せて差別行為を批判したDF槙野智章(26)は「あってはならないし、放ってはおけない。チームがいい方向に進むために改善しないといけない」と強い調子で語った。

 約50人のファンが静かに見守る中、15日に敵地で行われる広島戦に向けて調整した。当面は横断幕や旗を使った応援が禁止され、GK西川周作(27)は「選手としては寂しい」と率直に述べた。

 次のホーム開催となる23日の清水戦が無観客となる。FW原口元気(22)は「チームとして変わっていかないと。清水の選手、サポーターには悪いと思う」と神妙な表情で、主将のMF阿部勇樹(32)は「バラバラにならず、クラブとサポーターが一つになってやっていかないと」と決意を口にした。

 8日に埼玉スタジアムで行われた鳥栖戦で「日本人以外お断り」を意味する「JAPANESE

 ONLY」と書かれた横断幕が掲示された。ペトロビッチ監督(56)は「起きてしまった出来事にはショックを受けた。ただ、ほとんどのサポーターは常に後押しをしてくれる素晴らしい存在」と複雑な心境を明かした。