名古屋FW玉田圭司(27)が今日15日浦和戦で、同じ日本代表の相手FW高原直泰(28)から敵地埼玉で主役の座を奪う。アジア王者の浦和にとって名古屋戦はホーム開幕戦で、今季の目玉補強選手である高原のお披露目試合。だが、簡単にヒーローにさせるのはおもしろくない。玉田は主役はどっち?

 と聞かれると「なるよ」とニヤリ。短い言葉に自信を込めた。

 高原と同じピッチに立つのは、世界にインパクトを与える先制弾を決めた06年のドイツW杯ブラジル戦以来。また、浦和戦に備えた移動中には、その時以来となる代表入りの朗報も届いた(26日・W杯3次予選バーレーン戦=マナマ)。

 1歳年上の高原とは不思議な縁がある。玉田の記念すべき代表デビュー(04年3月シンガポール戦)は、高原との交代出場だった。「(高原は)とにかくチームが苦しい時に点を取る選手。(対戦は)楽しみだね」と再会を楽しみに待っている。

 8日の京都との開幕戦は内容で圧倒しながら、決定力不足が響き引き分けた。「点も取りたいし、取れれば1番いい。狙っていきたい」。ストイコビッチ監督の絶大な信頼のもと、輝きを取り戻しつつある男が、敵地で主役になりピクシーに初勝利を呼び込む。【八反誠】