ノナトが低迷するチームの起爆剤になる。コンサドーレ札幌のFWノナト(28)が16日、ナビスコ杯予選リーグ第1節のアウェー柏戦(20日、柏の葉)出場を志願した。熊本合宿で左足首をねんざし、別メニュー調整を続けていたがこの日、離脱後初めてシュート練習を行った。順調な回復ぶりを示し、17日からチーム練習に合流する予定。古巣バイーアでもチームメートだったMFクライトン(30)の活躍に刺激を受け、チームに今季初勝利をもたらす。

 ノナトの闘志に火が付いた。「やりたい気持ちはある。自分では決められないけど」。開幕連敗から一夜明けたこの日の練習後、次戦のナビスコ杯アウェー柏戦の出場を志願した。開幕前の練習試合は9試合1得点と苦しみ、開幕2戦は欠場と、心の中に積もり重なったうっぷんを晴らすべく、強い気持ちを見せた。

 順調に回復している。熊本合宿中の練習試合の福岡戦(2月27日)で左足首をねんざした。別メニュー調整を続けていたが、この日離脱後初めてシュート練習をこなした。「完全に近いかたちです。痛みはない」と手応えをつかんだ。17日にもチーム練習に合流。試合までの3日間で猛アピールする構えだ。

 心が強く反応した。ホーム開幕の横浜戦は札幌ドームで試合を観戦した。01年バイーアでもチームメートだったMFクライトンが、本職ではない位置でFWダビと2トップを組んでいた。「試合経験もあるし、素晴らしい選手です。刺激を受けている」。7年前、後ろからボールを供給され、ゴールを量産した姿を思い出した。クライトンは「能力も分かっている。信頼している。両足のキック、ヘディングも強い。早くフィットしてもらいたい」と期待した。

 リーグ戦で開幕連敗したチームの嫌な流れを変えたいからこそ、ピッチに立つことを熱望した。「チームに迷惑をかけてしまっている」。攻撃陣は開幕2戦で1得点と低迷するだけに、初出場すれば起爆剤になることは間違いない。三浦監督は「本人も出たいというのはある。焦っているから。(20日の柏戦は)合流してないから分からない」と慎重に話したが、ノナトの強い意志は分かっている。外国人トリオがそろえば、何かが変わりそうな雰囲気はある。【長島一浩】