<J2:岐阜5-3山形>◇第3節◇20日◇NDスタ

 JFLから今季昇格した岐阜が、歴史的なJ2初勝利を挙げた。山形とアウエーで対戦し、5ー3で圧勝。MF高木和正(23)とFW片山真人(23)が2得点ずつを稼ぎ、後半37分にはMF菅和範(22)がダメ押しゴール。課題だった決定力不足を解消して、貴重な勝ち点3を奪った。

 試合は前半11分に高木のゴールで先制した後、山形に2点を許して一度は逆転されたが、前半26分の片山のゴールから4連続ゴールで一気に突き放した。岐阜サポーターは約20人と少なめだったが、観客席を走り回って大喜びしていた。松永英機監督(45)は「この1勝は大きい。早い時期に勝ち点3を取るのが大きな目標だった」と話し、感無量の様子だった。

 指揮官の分析力が光った。山形の守備陣が、クロスの対応に弱点があると判断。単純にゴール前に放り込み、セカンドボールを奪って攻め込んだ。5得点中、3得点は右サイドの突破から生まれたもの。J2参戦10年目の格上を相手に、運動量で上回った。「3失点したのは反省材料だが、チームの組織としては崩されなかった。粘り強かった」。松永監督は満足そうに振り返った。

 記念すべき初勝利を挙げた岐阜だが、歓喜に浸っている暇はない。次は23日に地元長良川で徳島とのリーグ第4戦。今度は地元ファンの前で勝利を目指す。