柏を見返す!

 コンサドーレ札幌のDF柴田慎吾(22)が30日のアウェー柏戦でリーグ戦デビューすることが濃厚になった。23日のナビスコ杯川崎F戦で公式戦初出場し、勢いに乗っている成長株。187センチの長身を武器に、高校時代に3年間“所属”した柏に恩返しをする。

 27日、札幌・宮の沢で行われた実戦練習では主力組に入り、DF曽田とコンビを組んだ。位置取りやカバリングなどを確認し、手応えをつかんだ。「リーグ戦とカップ戦は違うので早く出たいです。慣れ親しんだ町なので、出られたら最高です」。高校1年で柏・青梅ユースに入団し、高校3年春に柏ユース入りを果たした。「古巣」との対戦に気持ちも高まっている。

 悔しい思い出がある。柏ユース時代、トップ昇格を目指したが、声はかからなかった。同期のMF菅沼、DF石田はトップ昇格。だが腐らず、進学した浜松大でプロ入りを目標にしてきた。「恩返し的な意味も込めて、試合に出られたら精いっぱいプレーしたい」と闘志を燃やす。

 課題はあるが、一歩ずつ階段を上っていく。三浦監督は「高さはあるが、その他のラインコントロールや足元の動きはまだまだ」と厳しく指摘した。DF曽田は「とにかくバランス良くやりたい。彼のいいところを引き出したい」とフォローする構えだ。柴田が古巣を撃破し、また一皮むける。【長島一浩】