昨年9月に誕生したフットサルのFリーグは、来年9月から新規参入2チームを加え、10チームで開催される。名乗りを上げたのは3チームで、北海道をホームタウンとする「エスポラーダ北海道」も有力視されている。15日の日本サッカー協会理事会で決まり、16日に日本フットサルリーグから発表されるが、正式決定前にエスポラーダ北海道とライバルの「ISHIKAWA

 FC」(福島・石川町)、「府中アスレティックFC」(東京・府中市)を徹底比較してみた。

 Fリーグ参入に当たって審査されるのは別掲の13項目。エスポラーダ北海道は「練習場確保」と「ホームゲーム年間3分の2以上確保」を除いて合格点で、ほぼ当確と言っていい。

 一番の難問だった法人・運営会社は「株式会社フィートエンターメント」(小野寺祐司代表取締役)が07年12月にクラブ運営に名乗りを上げたことで解決した。05年4月設立の同社は、東京でサッカースクールやスポーツ関連イベントなどの事業を展開しており、ノウハウは十分。運営経費は年間1億数千万円を想定している。

 自治体の支援については、北海道サッカー協会の橋渡しでホームタウンの北海道、活動拠点となる札幌市の支援も問題なく取り付けた。ホームタウンは要件では「特定の市町村」とあるが、エスポラーダは北海道エリアをホームタウンとし、活動拠点を札幌市とすることで、Fリーグに説明している。

 悩みはホームアリーナとする北海道立総合体育センター(最大収容人員1万人)でホームゲーム年間9試合のうち最低6試合を開催しなければならないことだったが、道による支援もあり参入が決定した場合の初年度は4日間の使用を確保できた。2試合少ないが、2年目以降段階的に改善していくことをFリーグ側には伝えてある。

 最大の懸案事項は練習場の問題。所属16選手の住まいが札幌圏と旭川圏に分かれているため、平日練習は札幌8人、旭川8人に分かれて行い、全体練習は週末のみ。しかも、平日、週末ともに決まった練習場所があるわけでなく、ホームタウンにチーム練習場の確保が急務になる。

 北海道サッカー界としても道内勢のFリーグ入りへ、期待は大きい。初年度の参入を目指し、06年に道協会が道リーグを母体とする法人とチームで申請したが、参入要件に不明確な部分があるという判断で落選した。その後、06年12月のプロジェクトチーム立ち上げから、今年8月の申請書提出、同9月のFリーグによる現地ヒアリングと、1つずつ階段を上がってきた。道内のフットサルファンは16日の吉報を信じて待っている。