コンサドーレ札幌がクラブを挙げて、選手の肉体改造に乗りだす。29日、クラブを運営する北海道FCの定例取締役会が札幌市内のクラブ事務所で行われた。08年度の決算は、前半の興行収入の伸び悩みが響き、3000万円台の赤字となる見込みと報告された。矢萩竹美社長(58)は「昨年は減資増資をしているだけに、何が何でも黒字にしたかったが」と無念さを口にした。

 J2で出直しを図る今季、クラブは再建のためのさまざまな策を用意する。その1つが、選手の肉体改造を担う専門家の導入。矢萩社長は「栄養面をからめた生活習慣に対するプログラムを構築したい」と話し、手始めに2月12日からの熊本キャンプに栄養学の専門家を招き、食生活から指導する。将来的には、家族も交えて体づくりやコンディショニングへの理解を深めさせ、ピッチに立つ前の準備を盤石にしようという考えだ。

 ファンサービス、新たなサポーター開拓にも力を注ぐ。保護者同伴なら小中学生は無料となるファミリーシートを新設、1人でも多い動員を目指す。「観客動員、営業面ともピークだった01年に近づけるため、年間を通して工夫していきたい」と矢萩社長は決意を語った。