G大阪西野朗監督(53)が、金森喜久男社長(60)からの2冠ノルマを“拒否”した。29日、大阪・万博競技場での新体制発表会見の席上で「リーグとACLの2冠を達成してほしい」と振られると「社長、私も選手ももっと欲深いんですよ。2冠じゃ物足りない」とニヤリ。クラブW杯優勝を含む全6冠狙いを堂々と宣言した。

 昨季はACLを制したが、リーグ戦は8位。オフにはリーグの屈辱を思い出し、寝つけない日もあった。「(元日に)天皇杯で優勝を決めても心から喜べなかった。リーグの悔しさが頭から離れなかった」。

 今季はFWレアンドロ、チョ・ジェジン、DFパク・ドンヒョクと大型補強に成功。全冠制覇への陣容が整った手応えもある。「どの選手を先発で使うのか。本当に究極の選択になるね。体調のいい選手を優先的に使いたい」と笑顔がこぼれた。

 この日の午前中には「勝ち運がつく」という大阪・箕面市の勝尾寺で必勝祈願を行った。今季のスローガンは“世界でも勝つ”との意味を込めて「SHOBU」と発表した。【奈島宏樹】