J2仙台が、最長40日間におよぶキャンプの外出を全期間禁止にする可能性が29日、浮上した。現在、鹿児島県さつま町で実施中の1次キャンプは外出禁止が通達されており、それ以外にも時間厳守や食事中の携帯電話の使用禁止など細かいルールがある。手倉森誠監督(41)はこの日、合宿中の規律を明かした上で、破った場合は「キャンプ全期間の外出禁止も考えなきゃいけない」と断言した。

 3月上旬の開幕戦まで宿舎に缶詰めになるかもしれない-。そんな完全管理も指揮官の選択肢にあった。27日~2月6日の鹿児島キャンプでは外出や外泊禁止、食事中の携帯電話使用の禁止、宿舎内のサンダル履きなど細かいルールが選手には通達されている。破った場合は罰金などが科されるが、手倉森監督は「ルールを守れなかった場合、当然ずっと(外出禁止)」と、選手にとって最悪の事態まで考えをめぐらせた。

 現段階では、2月7日から宮崎県延岡市で始まる2次キャンプから外出が許される方針だが、ルール違反があれば延長戦に突入だ。前年は不祥事があった。延岡キャンプ中の昨年2月6日、酒に酔った選手4人が軽自動車を破損させる騒動を起こした。苦い過去を同監督は忘れていないが、それ以上に思ったのは、プロとしてプレーに集中してもらうこと。そのために今回のルール作りに着手した。

 その思いをイレブンも理解している。「外出禁止を緩めても、せいぜいコンビニに行くくらいでしょ」と指揮官。ホテルでは娯楽室の利用を午後10時までと決めたが「見回りしても誰も遊んでない。それより風呂に入って体調管理してる」という。不祥事再発など、もってのほか。高い意識を持って臨まなければ、J1復帰もままならない。選手の自覚が試されるキャンプになりそうだ。【木下淳】