開幕スタメンは譲らない!

 宮崎キャンプ中のJ2仙台MF田村直也(24)が26日、紅白戦の主力組でプレーし、J1山形戦(28日)の先発を確実にした。左サイドバックを争うDF朴柱成(25)が左足首痛でリタイアしたこの日、堅実な守備と好クロス連発で存在をアピール。3・8開幕戦(アウェー札幌)に向けて、最後のテストマッチでライバルをリードする。

 プロ2年目の昨季は開幕スタメンを奪取。36試合に出場したが、10月4日の甲府戦で右ひざ後十字靱帯(じんたい)損傷で離脱。大事な終盤戦で不完全燃焼に終わった。その後、チームはサイド攻撃の核として朴を補強。手倉森監督も「右肩上がりだった攻撃が両肩上がりになる」とライバルを評価した。それでも田村は「柱成を気にするより、1年を通してプレーできる体づくりの方が大事」。キャンプでは走り込む量を増やし、腹筋と足の付け根の強化を黙々と繰り返した。

 そこに朴の離脱が重なった。手倉森監督も「勝手にスタメンが決まっちゃったね」と山形戦の先発起用を明言。田村も「選ばれれば戦える準備はしてきた。プロとして、もちろん開幕メンバーを狙ってるし、今年は積極的な攻め上がりも意識したい」と進化を約束した。【木下淳】