<J2:札幌2-1鳥栖>◇第2節◇15日◇ベアスタ

 悩み続けた新得点源札幌FWキリノ(24)が、最高の形で目を覚ました。1-1の同点で迎えた後半ロスタイム、MF上里からの右CKに飛び込み、ヘディングで決勝ゴールを挙げた。ゴールマウスからボールを取り出して、おなかに抱えた。8月に誕生する予定のジュニアへささげる、記念の1ゴール目だった。

 「点を取れてとにかくうれしかった。結果が出たことに満足している」。シーズン前に出場した練習試合6戦、開幕仙台戦と不発だっただけに、値千金の1発となった。「時間をかけて練習していけば、もっと良くなる」と今後の爆発を誓った。

 ゴールの喜びもさめやらぬ中、16日に妊娠5カ月のエドゥアルダ夫人が来日する。「札幌とすしが大好きだから」と、出産は北海道で行うことに決めた。昨季までいたスウェーデンに続く2度目の異国での生活だが、札幌のストライカーとして戦い抜く覚悟はできている。