<J1:大宮1-1神戸>◇第3節◇21日◇NACK

 大宮FW石原直樹(24)のJ1初ゴールは貴重な同点弾となった。リーグ戦3連敗中と相性の悪い神戸に、1点ビハインドで迎えた後半39分。右CKに体を投げ出すようにして頭で合わせ、ゴールネットを揺らした。「とにかく点を入れたかったので、良かった」と、表情を緩ませた。

 03年から6シーズンをJ2湘南でプレーした。昨季はJ2で3位の18ゴールを挙げ、今季、大宮に移籍。開幕戦はベンチに入れず、前節の広島戦では、J2での対戦経験も買われて先発を任されたが、ゴールを奪えないまま途中交代した。代わって入ったFW市川がプロ初ゴールを決めて、この日は先発し、石原はベンチスタート。それだけに「何としてでも点が欲しかった」。30分足らずの出場時間でチーム最多となる3本のシュートを放つなど、貪欲(どんよく)にゴールに迫った。

 19日には昨季チーム得点王の右ひざ痛で出遅れているデニス・マルケスが練習に合流し、FWの競争は激化しそうだ。「一瞬の速さや、競り合いなど、思い通りにできるプレーもあった」と手応えをつかんだ石原は「負けられない気持ちがある」と、スタメン定着を狙っていく。【今井恵太】