<J2:横浜FC0-0愛媛>◇第6節◇5日◇ニッパ球

 横浜FCが最下位に転落した。ホームに愛媛を迎えて押し気味に試合を進めたが、フィニッシュに精度を欠いて0-0の引き分け。今季6戦未勝利で02年以来7年ぶりのJ2最下位に沈むとともに、昨季からのホーム連続勝ちなし記録も13試合まで伸びた。

 満開の桜に囲まれたホーム三ツ沢でも、白星は咲かなかった。FW難波のヘッドはポストを直撃し、MF三浦淳のFKはGKにはじかれた。シュート数14-5、内容も圧倒したが、今季初勝利ならず。樋口監督は「チャンスは多かったが、結果が出ない。開幕から勝ち星がないのが残念」と、力なく言った。

 開幕から2分け4敗と勝ち星なし。開幕前の練習試合ではJ1相手にも負け知らずだったが、その勢いは完全にうせた。昨年6月25日の水戸戦に勝って以来、ホームで10分け3敗。16試合連続のJ2記録も迫ってきた。ベンチ入りしながら今季初めて出番がなかったFWカズも「何も言うことない」と、初体験のJ2最下位に言葉少なだった。

 樋口監督のサッカーは浸透している。調子が上向いているのは選手全員が感じており、主将のDF戸川は「きっかけさえあれば」という。しかし、奥寺GMは「中盤まではいいけれど、その先がダメ」と厳しく指摘した。J1復帰を目指すが、上位は遠のくばかり。51試合の長丁場とはいえ、7年ぶり最下位の現実は重い。「勝ちてえ!」。三浦淳は絞り出すように言った。