<J1:新潟2-0G大阪>◇第14節◇20日◇万博

 W杯予選のため中断していたJ1が約1カ月ぶりに再開し、日本代表勢が活躍を見せた。

 新潟FW矢野貴章(25)が会心のゴールを決め、W杯へ生き残りをアピールした。前半31分、こぼれ球に素早く反応。右足でボールをたたきつけ、混戦の中で泥くさく先制弾を奪った。2-0と勝利に貢献し「自分が入って勝つことで、必要性を示せてよかった」と喜んだ。試合終了直前に右ふくらはぎがつり、大事をとって交代したが、運ばれる担架の上でドリンクを飲みながらサポーターへ手を振り、喜びを表した。

 体調は万全ではなかった。豪州から帰国し、19日の練習に参加しただけでの強行出場だった。「ずっとキツかった。でも、そこで質の高いプレーが求められるのが代表選手」と毅然(きぜん)とした表情で言った。この日は代表でレギュラーの座を争う岡崎や興梠もゴールを決めた。「気にしてないです」と静かに闘志を燃やしていた。【原田紗江】