<J2:札幌2-1愛媛>◇第26節◇8日◇ニンスタ

 札幌DF芳賀博信(26)が起死回生の逆転弾を決めた。FW上原が同点ゴールを挙げた3分後の後半39分。愛媛DF吉川と競り合いながら、MF上里の左クロスに左足で合わせた。07年6月27日のホーム草津戦以来742日ぶりの得点。「ひざげりみたいに飛び込んだから入った」と喜んだ。

 苦しいシーズンを過ごしてきた。この試合が13試合目の出場。07年47試合、08年26試合とチームの主力で主将を務めてきたが、今季は出場機会に恵まれていない。主将はMF上里になった。「試合に出られないのは力が足りないこと。結果を出したかった。おれの中で悔しさがあった」。意地の1発だった。

 陰でチームを支えている。言葉が通じない外国人4人と普段からコミュニケーションをとり、日本人選手との潤滑油の役目を担ってきた。「ポルトガル語、韓国語も分からない。ジェスチャーと表情で伝わるもんですよ」。この日の活躍は、ピッチ外での努力の結果ともつながっている。