<J1:大宮1-1柏>◇第33節◇28日◇NACK

 柏が、大宮と引き分け、1試合を残して16位が確定し、J2降格が決まった。引き分け以下で、05年以来4年ぶりの降格が決まる一戦。後半29分に先制される苦しい展開。同31分にFWフランサが右足で同点弾を入れ、直後にFW田中、MF菅沼と攻撃的な選手を投入したが、残留につながる2点目は奪えなかった。

 J2降格に、ネルシーニョ監督は「今の心境を口に出してみんなに言う必要はない」と、悔しさをかみ殺した。終了のホイッスル直後に大粒の涙を流したFW北嶋は「自分の人生をささげたチームをJ2に落としてしまってつらい。1年でJ1に上げることが僕らの使命」と声を震わせた。

 来季は06年度以来のJ2だが、戦力の大幅ダウンは免れそうだ。エースFWフランサが残留の意思をチームに伝え、長期離脱中のMFアルセウも復帰のめどが立った。リーダー北嶋も、若手成長株のMF大津も残留する方向で、主力の流出は最小限にとどまりそうだ。指揮官は「来年は、1年でJ1に戻ることだけを考えてやりたい」。試合後は総立ちのサポーターから拍手を送られた柏が、1年でJ1復帰を目指す。【盧載鎭】