<プレシーズンマッチ:神戸2-1札幌>◇21日◇高知・春野総合運動公園

 札幌FW中山雅史(42)が移籍後初のJクラブとの実戦に臨んだ。後半31分、スタンドからの盛大な「中山コール」を浴びピッチに飛び出すと、果敢に相手DF陣のボールを追いかけ高知の札幌ファンを盛り上げた。だがキャンプ中の疲労も影響し精彩を欠き、決定機に絡むことはできず、ボールタッチは7回すべてダイレクトプレーで、シュートはゼロ。17日の鹿屋体大戦に続く出場も、待望の移籍初得点は、またお預けとなった。

 チームも逆転負けを喫したが、中山本人は至って前向き。「いいところだけで次に進めるとは思っていない。課題にうち勝っていく精神的強さもシーズン中には必要なこと」とチームとして貴重な敗戦であることを強調した。試合後も、コンビを組んだキリノと動き方について話し合うなど、今後への修正点を見いだそうと必死だった。

 始動前に負った右足内転筋付着部炎の回復状況も良好。佐川チーフトレーナーも「足は問題ない。だが体全体に疲労からくる張りがある。(状態が上がるのは)これからです」と、今後の進化を予期していた。