宮崎キャンプ中のJ1仙台と山形が27日、宮崎市内で練習試合を行う。今季初めて実現する「J1みちのくダービー」の前哨戦だ。仙台の手倉森誠監督(42)は「練習とはいえ、山形に負けることは許さない」と強調。勝利を義務づけた真剣勝負で、3月6日の開幕戦(アウェー磐田)メンバーを選ぶ。

 チームとしても、個人としても負けられない。手倉森監督は「ライバルには何をしても勝つ。練習試合だからって、負けてもいいなんて気持ちは許さない」と力を込めた。28日にはJ2鳥栖との練習試合も控えるため、連戦を考慮した起用が必要。だが指揮官は「山形は交代枠を正規の3人しか使わないだろうけど、もし負けていれば、うちは5人でも6人でも出す。全員入れ替えてもいい」と総力戦も辞さない構えだ。

 一足早い「J1みちのくダービー」には、仙台一筋15年目のMF千葉や、前山形のMF永井が先発予定。テンションが高いメンバーをそろえ、千葉は「今の段階では山形の方が成熟しているから、できない部分を知るチャンス。しかも、勝負にこだわりながら。いい相手だね」と燃えている。

 個人としては、開幕メンバー選考の最終アピールになる。この日、宮崎キャンプ最後の練習を締めた手倉森浩ヘッドコーチは「まだメンバーは固定してない。ここで良かった選手が開幕に近づく。負けられない山形戦なら余計に頑張ってくれるはず」と奮起に期待した。MF関口も「キャンプ中の練習試合は2戦2敗だし、絶対に勝つ」と約束した。開幕戦と同じ午後1時キックオフ。ライバルとの戦いで戦闘モードにスイッチを入れる。【木下淳】