青森山田の卒業式が1日、青森市の同校で行われ、サッカー部の椎名伸志主将(3年)と陸上部の田村優宝主将(同)が、木村隆文校長(理事長)から最高の理事長賞を受賞した。椎名は流通経大、田村は日大に進学が決まっており、今後の活躍を誓い合った。

 椎名は全国高校選手権(1月)で準優勝、田村は全国高校駅伝(昨年12月)で3位と、ともに同校初の快挙にチームを導いた。サッカー部のグラウンドと陸上部のトラックは隣接しており、お互いの練習ぶりを見てきた。椎名が「田村君の17人抜き(全国都道府県対抗男子駅伝)はすごい」と言えば、田村は「サッカー部の選手権準優勝は意義が大きい」とたたえた。

 椎名は2日から流通経大の宮崎キャンプに参加し、5日からは日本高校選抜の合宿と大忙し。「高校時代、ケガもしたが精神的に強くなれた。目標のプロを目指す」ときっぱり。田村は10日までに日大の寮に入寮し、練習に加わる。「青森山田で礼儀、感謝の心など多くを学んだ。それを糧に、世界の舞台で戦うのが目標」と言う。

 青森山田で成長した2人が、恩返しで学校の名誉を高め、さらに上を目指して巣立った。【北村宏平】