<J1:新潟3-2仙台>◇第14節◇24日◇ユアスタ

 仙台はホームで逆転され3失点負けを喫した。初先発のFW朴成鎬(27)が前半36分、移籍初ゴールとなる先制点を決めた。だが、後半3失点しリーグ戦は9戦未勝利。

 仙台がシーソーゲームに敗れた。前半36分、中央をMF梁、高橋とボールをつなぐ間に、前線で相手DFと駆け引きしていた朴成鎬が、最終ラインの背後へ抜け出す。ボールを受け、相手GKと1対1になった朴は、ドリブルでかわして無人のゴールへ流し込む。「相手の動きにだまされないように、逆の動きをしました」と、来日初ゴールを振り返った。

 3カ月以上も勝利から遠ざかり、勝ち点3に飢えているサポーターの歓声と悲鳴が、ユアスタに響き渡った。MFマルシオ・リシャルデスの2点目で逆転された直後、電光掲示板までショックを受けたのか、スコアの表示が不能に。後半26分、DFエリゼウが一時同点となるヘッドを決めたが、相手の個人技に屈した。

 逆転負けのショックはあるが、韓国人助っ人が「1発回答」するなど、光明も見えたゲームだ。技術の高さを証明し、戦術理解が進めば救世主になるはず。「もっと連係を高めるように日本語を覚える」と、朴成鎬は誓った。手倉森監督は「勝利まで紙一重のところまで来た感じがする」と、悔しさをにじませながらも、手応えを口にした。下を向いて立ち止まるより、前に進め-とファンは願っている。【山崎安昭】