コンサドーレ札幌がニューパワー抜てきで窮地を乗り越える。9日、札幌・宮の沢で行われた戦術練習で、石崎監督は主力組のボランチに今季出場1試合の朴鎮■(パク・ジンス=23)をテスト起用した。今季全23試合先発出場のMF芳賀博信(27)が左足底筋膜炎を抱えており、負傷離脱の可能性を想定。11日の大分戦(鴨池)は、コリアンボランチが5月の徳島戦以来10戦ぶりに先発出場する可能性が出てきた。

 朴が成長の証しを見せた。この日の戦術練習では中盤で積極的にボールを奪い、攻撃の起点となった。石崎監督もボランチ陣で最も長時間起用し「守備でのポジショニングが良くなった。正しい位置を意識できている」と評価した。Jデビューした5月22日の徳島戦はミスを繰り返し後半23分でベンチに退いた。それから約4カ月間、サブ組に入っても腐らず、芳賀や宮沢ら日本人ボランチの守備を学び、進化につなげてきた。

 旧友がそろう試合だけに燃えるものもある。大分の攻撃の核、韓国代表MFキム・ボギョン(20)元U20代表FWチェ・ジョンハン(21)は韓国時代からの友人。「特に意識はしないで監督の指示どおりやって結果につながれば」。芳賀は痛み止めの薬を飲みながら練習参加、MF上里は体調不良で離脱中とボランチ陣は火の車。チャンスに燃える背番号29が、チーム活性化に一役買う。【永野高輔】※■は王へんに秀