<J1:C大阪2-1新潟>◇第25節◇2日◇金鳥スタ

 C大阪がホームで新潟に競り勝ち、優勝戦線に踏みとどまった。元日本代表FW播戸竜二(31)が前半27分、MFアマラウが放ったシュートのはね返りを左足で押し込み先制弾を奪った。同22分にフリーのシュートを外した直後だった。試合後、サポーターの前で「1、2、3、バーン」のパフォーマンスをC大阪移籍後、初披露した。

 播戸

 普通の選手じゃないから決められるんよ。(直前に)シュートを外しても、落ち込むひまはない。悔しがるより次に向けて準備をするべきやから。

 練習後は毎日、マッサージで体をほぐし、帰宅するのはいつも最後。「監督はあまりメディカル(スタッフ)の世話になるなと言うけど、オレはもう若くない。ケアが必要。若手が多いチームだからいつも独占状態」と笑った。

 「カズさん、おめでとう。オレもやるから」。神戸時代の同僚の横浜FCカズが前節ゴールを決めた直後にメールを送った。「すぐに返信をくれてうれしかった。ずっと超えたい存在」と熱く語った。

 残り9試合で首位名古屋との勝ち点差は10。それでも4試合ぶりの勝利を手に入れ、4位から3位へと浮上した。クラブ初優勝を目指す播戸は、日本代表復帰も真剣に狙っている。「数字的には厳しいけど、優勝を目指すしかない。代表もベテランが必要やと思わせる。カズさんも狙っているんやから」。31歳のチーム最年長に引っ張られ、C大阪が奇跡の逆転優勝へ突き進む。【奈島宏樹】