広島の日本代表DF槙野智章(23)がドイツ移籍を熱望していることが20日、分かった。この日の練習後、槙野は「ドイツに移籍したい。海外ならブンデス。今は欧州リーグ開幕直後だが12月、(来年)1月に移籍できれば」と、今冬の実現を望んだ。既に国内では横浜、柏から正式オファーが届き、浦和も獲得に動いており争奪戦は過熱している。

 ブンデスリーガはスペイン、イングランドのような華々しさとは一線を画す堅実路線。ウォルフスブルクMF長谷部、ドルトムントMF香川、シャルケDF内田らドイツ組から情報を収集し「国内経済、リーグが安定しており、クリーンな印象」と判断した。日本企業も多く、日本人が能力を発揮しやすい環境が整うドイツへの思いを強めた。

 引き留めを図る広島は既に、40%増の推定年俸4500万円の複数年契約を提示した。恩師と慕うペトロビッチ監督の説得も想定される。現時点ではドイツからの正式オファーはないが、代理人の田辺伸明氏は欧州に太いパイプがある。