磐田は29日、今季初の実戦形式での練習を行った。午前はフィジカル中心のメニューを消化。午後は、10対9のハーフコートゲームを実施し、最後はGKも入れてフォーメーション練習を行った。柳下正明監督(51)は「攻撃の方を見た。チャンスがあればトップにボールを入れさせることを意識させた」と、練習の意図を説明。今季のテーマでもある「縦の動き」を意識させた攻撃を早速試した。

 得点のバリエーションを増やすことが狙いだ。昨季までは、サイド攻撃を軸に得点を奪ってきた。柳下監督は昨シーズン終了時に「中央からの得点が少なかった」とチームの攻撃事情を冷静に分析。今季はボランチやサイドハーフからゴールにより近い場所にボールを供給し、1本のパスで得点に結びつくパターンを新たに取り入れていくことを考案した。

 この日、ボランチで出場したMF山本康裕(21)は「サッカーはゴールを狙うスポーツなので、縦の意識は必要だと思った」と手応えを感じていた。2月4日には静岡産大と今季初の練習試合が予定されている。どこからでも得点を奪える「新生磐田」が初めてベールを脱ぐ。【神谷亮磨】