3月5日の開幕は必ず間に合わせる。磐田が24日、鹿児島キャンプ終了後の2日間のオフを挟み再始動した。同キャンプで行われたG大阪(20日)とのプレシーズンマッチで右臀部(でんぶ)を負傷したMF那須大亮主将(29)も、復帰に向けてリハビリを開始。「来週ぐらいには合流できると思う」と、全治2週間の診断を“逆転”する甲府との開幕戦出場に意欲を見せた。

 ピンチから一転、那須が驚異的な回復を見せている。負傷翌日のキャンプ最終日に受けた検査では右閉鎖筋の筋膜炎で全治2週間と診断された。この日の午前中は、完全別メニューで、はり治療やマッサージを受けた後、筋トレやバイクでリハビリに専念。オフとなった午後も、1人グラウンドでステップやボールを使った練習を繰り返し、約1時間半、精力的に汗を流した。那須は「思ったよりもいい感じだった。今のままいけば1週間ぐらいで合流できると思う」と前向きに話した。

 昨季は練習中に頭部を縫うケガを負ったり、試合で鼻骨を骨折したが、長期離脱をせずにシーズンを戦い抜いた。出場停止で1試合欠場したが、リーグ戦33試合に出場。2季連続で主将を務める今季もキャンプ前から不動のボランチとして定位置を確保してきた。

 那須は「多少の張りはあったけれど、痛みは強くなっているわけじゃない。(開幕は)2年連続でよくないので、今年はいいスタートを切りたいし、自分もいい状態で臨めるようにしたい」と意気込んだ。磐田の闘将は逆境に強い。【神谷亮磨】