<J1:神戸1-0浦和>◇第1節◇6日◇ホームズ

 新生浦和が、出だしでつまずいた。ペトロビッチ監督(45)のJリーグ初采配は、神戸に0-1敗戦。浦和は93年以来、アウェーでの開幕戦は2分け10敗で勝ち星なし。縦へのロングパスや、両サイドから崩すペトロスタイルは不発だった。

 監督が怒りの形相でベンチコートを脱ぎ捨てた。後半17分、キャプテンのMF鈴木啓太(29)がこの日2枚目の警告で退場。10人で戦う劣勢の同31分、神戸にゴール前での直接FKのチャンスを決められた。神戸には、リーグ戦で09年から4連敗。昨季最終節に0-4で敗れた借りを返すことはできなかった。

 フィンケ前監督(62)のパスサッカーから、いかに脱皮するか。ボランチとしてフル出場したMF柏木陽介(23)は、「去年までやってきたことがゼロ。中盤を飛ばされてしまうと、オレはしんどい。でも今は勝つことが大事。監督のサッカーを信じて決めるだけ」と、言い聞かせるように話した。DF永田充(27)は攻撃の選択肢の少なさを指摘。「攻撃のオプションを増やして、全体的に決定機を作っていかないと」と、反省していた。

 初陣を勝利で飾ることはできなかったが、ペトロビッチ監督は「選手は全力を尽くしてくれて、内容は満足している。内容が悪くて0-4で負けるより、やるせない気持ちだ」と言った。次節はホーム開幕のG大阪戦。浦和の進化が試される。