J2札幌がホームゲームに東日本大震災被災者を無料招待することが7日、決まった。札幌市が4月末からのゴールデンウイーク中に実施する被災者支援活動の一環としてクラブ側に打診。この日、同市被災者支援対策本部と話し合いを持ち、全面協力することが決まった。

 札幌が今やれることを最大限やっていく。矢萩竹美社長(61)は被災者の無料招待に関して「クラブとして全面的に協力していくことになりました」と話した。5月4日の草津戦(札幌ドーム)から実施する方針だが、同社長は「準備が整えば4月23日の湘南戦からやってもいいのでは」とホーム開幕戦からの招待も検討していく。

 「新しいことや前向きなメッセージを伝えられることは積極的に連係したい」と同社長。札幌市と共同で行う活動とあり現時点では札幌ドーム、札幌厚別開催での実施となるが、クラブでは室蘭、函館での実施も検討している。被災者や避難者に関しては各自治体が管理しているだけに同社長は「自治体と話して可能となれば、いつでも受け入れたい」とホーム全試合での実施につなげていく。

 道内に避難してきた被災者もおり、北海道のJリーグとしても何か力になれるはず。DF岩沼は「被災した人たちにとっては忘れられないこと。でも試合を見ている間だけでも楽しんでもらいたい。自分たちも一生懸命プレーをしたい」と話した。【永野高輔】