茨城県は15日、大震災で被災した鹿島の本拠地カシマスタジアムを甲府戦(6月15日)から使用再開すると発表した。今瀬肇同県企画部事業推進課長は「1日も早くカシマで試合をという要望がきている。県民の元気づけにも大きく貢献するし、経済効果もある」と、5月末までの応急工事終了を明かした。

 震災で座席破損、階段の崩壊、天井構造物の一部が損壊していた。県では観客席、スタンドの補修などの応急工事を行う。これにより6月からシーズン終了まで、同スタジアムの4コーナー約6000席は使用不可となる。応急工事の予算は約4億8000万円。完全復旧はシーズン後の12月中旬から3月中旬までに終了させる予定。

 鹿島はその間、アジア・チャンピオンズリーグ3試合、Jリーグ1試合を代替地として東京・国立で開催する。ホームゲーム会場では日本赤十字社を通じての支援と、茨城県への義援金として、2カ所で募金活動を行う。

 また、6月4日にカシマで慈善試合を予定。過去在籍したジーコ氏ら外国人選手中心のメンバーとなる予定で、入場料の一部を震災義援金として寄付する。